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羊飼いになった話① 8/10

先頭の羊があたしの横を通り抜ける
どうやら人間にぶつかるつもりはないらしい。

まずは、左側を駆け抜けようとする青い羊に体当たりをかましてコースを変え柵(小)に向かって叩き込む。

振り返って2頭目を探す、草原の緑の中で青い羊はよく目立つ
5m先に目標がいるのが目に入る、しかし目標との間に2頭のじゃまな羊がいる。

2・3歩助走をつけ、じゃまな羊に手を掛けると2頭まとめて背中を滑り抜け
そのままの勢いで青い羊にヘッドロック、並走しながら柵(小)に誘導する。

(さて、3頭目は?)振り返った瞬間、青い斜線があたしの横をすり抜けた
(ちぃ)と思うが、こちらも身体が反応し、反転して追いかける。

トップスピードはともかく初速はあたしの方が速い
これでも学生時代は100mを11秒台で走っていたのだ。

尻の毛を鷲掴みにしてズルズル引きずり、柵(小)のゲートをくぐらせる。

hitsujikai08a.jpg


青い羊を仕分け終わり、我に戻って振り返ると、お客が大喜びで拍手をくれている
スタンディングオベーションでも起こりそうな勢いだ。

ステージを見るとボブが唖然とした顔でこちらをみていた
先ほどまでのニヤケ顔はどっかにいったらしい。


(あちゃ~やってしまった)と思う、羊の群れが迫って来たときに意識が飛んでしまった
あたしは無難に一般人のフリをしておきたかったのだ。

「もう、座ってもいい?」
とボブに聞く

「OK、OK、OK、サンキュー、サンキュー」
とボブ、そしてあたしを指差すと

「ユーハ、ニホンジンノ、カワヲカブッタ、ニュージーランドノヒツジカイダ」
と言って会場の笑いを取り、手を差し出してきた。

(いや、あたしは日本人の動物屋だよ)と思いながら握手を交わす
今度はあたしの方がニヤケ顔だっただろう。


hitsujikai08b.jpg





                       ― つづく ―

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「パンプキンファーム」オーナー

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