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馬の話① (前編)

動物を生業として生活するようになって何年経っただろう?

思えば、あたしがこの世界に入ったのは馬に関わる仕事がしたかったのだ
それがいつの間にか紆余曲折を経て現在の状態に…(別に不満ではない)
という訳で動物に関わりだした頃を思い出してみる。


学生時代、とある牧場に実習に通っていた、10数頭ばかり馬がいたように思う
馬というのは繊細だが好奇心が強く、従順だが身勝手というような、なかなか?
な生き物で今思うとサイトハウンド系の犬(細くて足の速い犬を想像して)
に感じが似ている
blog01_01.jpg

しかし馬と犬では体のサイズが圧倒的に違う、400kg⇔10kgだから色々扱いに
困るわけだ

新しく来た人間に対して彼らは厳しい
様々な手段を使って新人を試そうとする、当時、素人同然のあたしにそれが分かるわけもなく

噛まれる(でかい体のクセに起用に前歯だけでプチプチ噛む)
蹴られる(モモやスネを振り払うようにコチンコチン蹴る)
体当たり(壁にギュウギュウ押し付けたり、尻パンチをくれる)
blog01_02.jpg


という具合にやられ放題になる
それでいてオーナーや、お客にはいい子でいるので可愛くない

それでも数週間通うとそれなりに要領も良くなり、馬も手加減してくれるようになる、そうなってくると
何だか内輪に入れた気がして嬉しくなったりもした
ただ、どんな生き物も若い奴というのは思うようにはならないもので
3才位の♂には相変わらずボコボコにされて、怖い対象だった

ある日、あたしが一人で馬を放牧場に出す作業をしていた
まぁ、作業といっても馬房から出すと勝手に放牧場に走って行くのだから楽なものだ
最後の1頭を放して放牧場に向かうと 「ん?」 何かザワザワして様子が変だ

どうやら、1頭の♀に対して若い♂が発情したらしく
♂がちょっかいを出す→♀が蹴る
さらに♂がちょっかいを出す→再び♀が蹴る
これを放牧場の入口でやるので他の馬が入れなくてワラワラと溢れて大渋滞を起こしていた


                      ーつづくー 

                  次回(中編) 3月下旬予定  

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Author:sanchz
職業動物家

現在
「パンプキンファーム」オーナー

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